高齢者の頭痛から考えられる病気
高齢者の頭痛から考えられる病気
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頭痛はとても身近な体の異常であり、肩こりなどの身体的ストレスや悩み・緊張などの精神的ストレスによって起こるものも少なくありません。しかし、多くの病気の自覚症状としても頭痛はよく発症します。ここでは、頭痛を症状とする病気の中から、発症したら直ちに集中治療を受けなければならない緊急度の極めて高い2つの病気を紹介します。
■髄膜炎 【症状】頭痛、発熱、吐き気、嘔吐など。うつむくと痛みを感じる(髄膜刺激症状)。意識障害、痙攣、麻痺(運動障害)を起こすことも。
頭蓋骨内側で脳を被っている髄膜に起こる炎症です。高齢者の場合は、一般に、肺炎球菌・結核菌などの細菌の感染によって発症します。子供の患者によく見られるウイルス性の髄膜炎は対症療法だけで自然に軽快しますが、細菌性の髄膜炎は重症化しやすいため、抗菌剤を用いた迅速な治療が必要です。設備の整った病院での入院治療が必要になります。
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■クモ膜下出血 【症状】突然始まり数日間持続する強い頭痛。吐き気・嘔吐なども。
クモ膜下出血は、頭蓋骨内側で脳を被っている髄膜の中に出血が起こる病気です。出血原因のほとんどは脳動脈瘤(脳動脈の異常)の破裂であり、運動や興奮で血圧が上昇したときに起こると言われています。
その頭痛は、今までに経験したことのないほど強い頭痛と言われます。しかし、それほど強い頭痛を経験するのは、実際には患者全体の25パーセント程度であり、逆に比較的軽度の頭痛で推移する場合も少なくありません。また、重症の場合は直ちに昏睡状態に陥ることもあります。いずれにしても、クモ膜下出血の頭痛(発症)は、何の前触れもなく突然に襲ってくる点が特徴的です。
クモ膜下出血は死亡率が非常に高く、生存できても失語症や麻痺(運動障害)などの後遺症を残す場合が多く、完治するのは2割程度と言われています。
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