高齢者の膝の痛みから考えられる病気
高齢者の膝の痛みから考えられる病気
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■変形性膝関節症 【自覚症状】歩行・起立・しゃがむ・階段の昇り降りなどの動作で膝が痛い、膝がまっすぐに伸ばせない、正座ができないなど。膝の関節が腫れる、水がたまることも。
高齢者における変形性膝関節症は、大腿骨と脛骨の間にある膝の関節軟骨と半月板が加齢とともに変形(磨耗)することにより発症します。膝の関節軟骨と半月板は緩衝材の役割を担っていますが、それが機能しなくなることで大腿骨と脛骨が直接こすれ合うことになり、関節痛と炎症が起こります。また、炎症によって関節液が増加し、「膝に水がたまる」と言われる状態になります。
膝関節は、体重の負荷を最も受けやすい関節であり、しかも歩行と関係して酷使されやすいため、発症しやすいものと思われます。高齢者の関節痛のほとんどが変形性膝関節症であると言われています。
変形性膝関節症の治療は、通常、投薬療法とリハビリテーションで行いますが、悪化した場合には外科手術も必要となります。そうならないための予防と回復の自助努力として、適度な運動と筋力トレーニングで適性体重と下半身の筋力の維持・向上を図り、膝関節への負担を軽減させることが大切です。
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■通風 【自覚症状】関節の激しい痛み、発赤、発熱(患部の熱感)。その半日ほど前に関節にチクチクする軽い痛みや圧迫感、発熱を感じることも。
通風は、体内で生成される尿酸が増加あるいは十分に排泄されないことで血液中の尿酸値が高くなる高尿酸血症を起こしているとき、尿酸が関節に作用して発症させると考えられています。通風は足に出るとよく言われますが、膝関節にも多く発症します。
症状は数日後から徐々に改善し、1週間から10日程度で治まります。しかし、この症状は反復して発症するという特徴があり、喘息のように「通風発作」と呼ばれています。発作は、繰り返すごとに症状が重くなりますので、最初の発作を経験したら直ちに整形外科または内科で診察を受けましょう。なお、通風患者の約8割は糖尿病をはじめとする何らかの生活習慣病を罹患していると言われますので、その点も診察のときに確認した方が良いでしょう。
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