高齢者の貧血の原因と考えられる病気

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■鉄欠乏性貧血 【症状】倦怠感、顔面蒼白など。

赤血球は体内で酸素運搬を担う血色素ヘモグロビンを含有していますが、ヘモグロビンの形成に欠かせない元素である鉄が不足すると、赤血球数も減少して貧血となります。閉経前の女性では、月経の出血による鉄の排出や妊娠によって鉄が不足し、鉄欠乏性貧血がよく見受けられます。高齢の女性の場合も、胃潰瘍・胃がん・大腸がんなど慢性的な出血を伴う消化器系疾患によって発症します。高齢の男性の場合も同様です。内科を受診してください。

■再生不良性貧血 【症状】息切れ、動悸、めまい、顔面蒼白など。皮下出血斑、歯肉出血、鼻血なども。

骨髄にある造血幹細胞は、白血球・赤血球・血小板など血液の各種血球を作り出す細胞ですが、それが何らかの原因で減少することにより、血液中のすべての血球が減少して貧血となります。造血幹細胞減少の原因としては、ウイルス性肝炎や薬剤(抗生物質、鎮痛剤、糖尿病治療薬など)が挙げられます。再生不良性貧血は、70代を中心に高齢者にも多い病気ですが、治療開始が早ければ早いほど改善しやすい病気です。異常に気づいたときは、できるだけ早く内科を受診してください。

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■多発性骨髄腫 【症状】貧血、倦怠感、背中・腰の骨(肋骨・脊椎など)の痛みなど。

多発性骨髄腫は、骨髄のがんです。骨髄中にある形質細胞(抗体を生み出すリンパ球の一種)が腫瘍化して異常増殖し、骨髄を侵食していきます。同時に、本来は骨の新陳代謝のために骨を破壊・吸収する役目である破骨細胞にも影響を与え、骨の内部を空洞化していきます。そのため、骨髄の造血幹細胞が減少して貧血となり、侵された骨が痛みます。また、侵された骨は比較的に弱い力でも骨折(病的骨折)を起こしやすいため、気づかないうちに骨折している場合もあります。
50代以上の中高年に発症しやすい病気です。治療は主に化学療法によって行われ、特に65歳以上の高齢者では、体への負担の少ない化学療法が選択されます。また、治療中でも症状が安定している場合は、骨折に気をつけながら普通の日常生活を送ることができます。病気の進行が大変遅く、初期段階で異常を感じることはまずありませんが、異常に気づいたときは内科を受診してください。

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