高齢者の手の震えから考えられる病気
高齢者の手の震えから考えられる病気
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■低血糖症 【症状】まず、強い空腹感とあくび・吐き気・倦怠感など。続いて、手足の震え、動悸、発汗、口の渇きなど。
さまざまな原因で血糖値(ブドウ糖の血中濃度)が低下することにより、血糖値や血圧・心拍数を上昇させるホルモンであるアドレナリンが分泌され、上記のような手の震えなどの症状が現れます。
この血糖値の低下を引き起こす要因としては、糖尿病治療中におけるインスリン製剤(血糖値を下げるホルモン剤)の投与、食事時間の遅れ、過度の運動などが挙げられますが、糖尿病患者でなくても低血糖症は起こります。その例としては、極端なダイエットによる栄養失調や偏食による栄養バランスの偏りのほか、特に最近の傾向として糖分の継続的な摂り過ぎによる発症が目立ちます。これは、砂糖を含むドリンク類や、小麦を主な材料とした菓子・パン類、白米を多く使用した料理メニューなど、アミノ酸の形での消化吸収が早い炭水化物中心の食品を多量に摂取し続けることにより、インスリン分泌に異常を来たして低血糖症を引き起こしているものと思われます。
低血糖症は、糖尿病患者の人もそうでない人も、ブドウ糖や砂糖を含む甘い食品を摂取することですぐに症状が治まります。しかし、糖尿病患者以外でたびたび低血糖症を発症する場合は、食生活の改善が必要と思われますので、内科の医師に相談してください。
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■パーキンソン病 【症状】じっとしているときに手足が震える。高齢者では、手足の曲げ伸ばしがしにくくなり、動作が緩慢になる、歩行が小股になるなどの現象も。
脳内の神経伝達物質であるドーパミンが減少することによって引き起こされる病気です。中高年に多く見られる病気で、高齢になるほど患者の割合が増加します。病気の進行は非常に緩慢ですが、進行とともに、低血圧・発汗過多・排尿障害など各種の肉体的症状のほか、無関心・無感動などの精神的症状も見られるようになり、うつ病・認知症を合併する例が少なくありません。ドーパミン減少の原因が不明であり、根本的な治療法はまだ確立していないため、治療は運動障害への対症療法が中心となります。なお、パーキンソン病は特定疾患に指定されている難病です。パーキンソン病が疑われる人は、神経内科を受診してください。
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