緑内障 視野が狭くなりやがて失明

緑内障 視野が狭くなりやがて失明

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緑内障は、2006年の調査で日本人の失明原因の第1位となった恐ろしい眼病です。眼球の視神経が何らかの原因で壊死することにより、最終的には失明します。

眼球の視神経が壊死する直接原因について、かつては眼圧(眼球内の圧力)の上昇が有力視され、患者に対しては眼圧を下げる治療が行われてきました。現在でも、眼圧の高い患者に対しては眼圧下降の治療法が対症療法として有効であることが実証されており、この方法が一般的に採用されています。しかし、日本人患者の過半数が正常な眼圧で発症していることも判明しており、眼圧以外の発症要因も考慮して、さまざまな対症療法が試みられています。

なお、視神経の壊死によって失われた視野は、回復することができません。緑内障は機能回復ができない不可逆性の疾患です。

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緑内障にはさまざまなタイプがありますが、以下に代表的な二つの緑内障を紹介します。

■急性閉塞隅角緑内障 【自覚症状】突発的な激しい頭痛、目の痛み、腹痛、嘔吐など。

眼圧が急激に上昇して発症します。処置が遅れると直ちに失明することもあるほど強い症状です。緑内障全体に占める発症の割合は僅かですが、中年以降の女性に多いという傾向があります。


■原発開放隅角緑内障 【自覚症状】視野狭窄(視野が狭くなること)。ただし、末期に近づくまでほとんど気付かない。

緑内障患者のおよそ9割を占め、一般に、単に緑内障と言えばこのタイプを指します。眼圧が異常に高いものと正常なもの、両方が含まれますが、どちらも症状の進行は極めて緩慢であり、発症から10年、20年という長い年月をかけて進行します。しかし、人間の視覚には視野を補正する機能があるため、視野狭窄を自覚できたときにはすでに末期を迎えています。高血圧・糖尿病などの眼底検査で偶然確認されることが多い病気です。失われた視野を回復することはできませんが、進行を止めたり遅らせたりすることは可能ですので、健康診断による早期発見と早期治療が望まれます。

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