高齢者の咳から考えられる病気
咳は呼吸器疾患の最も代表的な症状であり、コンコンという乾いた咳もあれば、ゴホンゴホンという痰が絡んだような咳、ゼイゼイというむせるような咳もあります。病気を自己判断するときの指標となるだけでなく、医師の診察で病状を説明するときにも必要ですから、咳の種類を把握しておきましょう。ここでは、高齢者のよくかかる病気で咳が特徴的なものを紹介します。
■急性気管支炎 【自覚症状】初期症状は乾いた咳やのどの痛み、鼻水、悪寒など風邪様の症状。やがて38℃前後の発熱、痰が絡んだ激しい咳、倦怠感、頭重など。咳き込むことで胸部・腹部の筋肉痛を感じることも。
主にウイルス性の呼吸器疾患で引き起こされる気管支の炎症です。風邪やインフルエンザのようなウイルス性疾患だけでなく、百日咳・肺炎などの細菌性疾患でも同様の症状が出ます。発熱は通常2〜3日で治まりますが、気管支の炎症が残るため、しばらくは咳が続きます。上記の自覚症状は、最も一般的な風邪のウイルスによる場合の症状であり、病原のウイルス・細菌の種類によって症状は異なってきます。
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