高齢者の尿が出にくい病気




高齢者の尿が出にくい病気

高齢者の尿が出にくくなる病気としてもっとも代表的なものに前立腺肥大症がありますが、前立腺肥大症については、「高齢男性の頻尿と排尿困難 前立腺肥大症」をご覧ください。ここでは、それ以外の病気を紹介します。

■下部尿路結石  【自覚症状】 排尿困難(尿が出にくいこと)、排尿時痛・排尿後痛(排尿中または排尿直後の尿道の痛み)、血尿など。膀胱結石では頻尿(頻繁に尿意を催すこと)・尿意切迫(がまんできない尿意)も。

尿路結石は、腎臓から尿道までの尿路において尿の成分が結晶して沈着し、硬い石状に成長したもので、成分の約80%はカルシウムです。結石ができた器官の名前を付けて、腎臓結石尿管結石膀胱結石尿道結石と呼ばれます。また、腎臓・尿管結石が上部尿路結石、膀胱・尿道結石が下部尿路結石と分類されています。

日本人の尿路結石の95%以上は上部尿路結石であり、下部尿路結石は少数派です。しかし、高齢者の場合は、前立腺肥大などの排尿障害や、病気療養による長期の横臥状態などによって膀胱内に多量の尿を貯留することが多いため、下部尿路結石も少なくないようです。その症状は、上記のように排尿困難が中心ですが、膀胱結石の場合は、結石による膀胱刺激によって、頻尿や尿意切迫が見られる場合もあります。病院は、泌尿器科を受診してください。

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(C) 2017 よくある高齢者の病気(症状別)