高齢者の圧迫骨折の原因と対策
圧迫骨折とは、外部からの力や骨がもろくなったことによって、脊椎(せきつい)を構成する椎骨(ついこつ)がつぶれた状態になる骨折であり、脊椎椎体骨折とも呼ばれます。高齢者の圧迫骨折は、ほとんどが骨粗鬆症によって引き起こされます。多くは腰椎と胸椎の移行部付近にある椎骨の椎体(円形筒状の部分)に発生し、腰をひねる、くしゃみをするなどの軽い動作でも発生する点が大変特徴的です。ただし、そのようなときは痛みが弱いか全く感じないため、骨折に気づかない場合もあります。尻もちをついたときのような比較的に強い衝撃によって骨折した場合は、はっきりとした痛みを感じます。
■圧迫骨折 【症状】骨折部位に突然の強い痛み、または徐々に強くなるうずくような痛み。ただし、全く痛みを感じないことも。また、骨折部位の変形が現れることも。
加齢やエストロゲン(女性ホルモン)の減少、ビタミンDやカルシウムの摂取不足などによって骨密度が減少する骨粗鬆症が原因となり、骨格が弱くなったことによって発生する骨折です。骨粗鬆症は、女性はエストロゲンの減少がもっとも重要な発症要因ですが、男性は主に加齢とそれに伴う腎機能の低下によって生じるビタミンDの減少が要因となります。
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