高齢者の嘔吐から考えられる病気
嘔吐は、消化器系疾患の多くで症状のひとつとして見られるものであり、その他の病気でもしばしば見られる症状です。ここでは、その中でも嘔吐の発症頻度が高い病気を紹介します。
■胃食道逆流症 【自覚症状】胸焼け、げっぷ、嘔吐、横になったときや前かがみのときにのど・口に胃液の逆流。腹部膨満感、みぞおち・胸部の不快感や痛みなども。
胃液が逆流したり、強いげっぷとともに胃の内容物を嘔吐したりする病気です。また、多くの場合、強い酸性の胃液で食道粘膜が炎症を起こします。原因は、食道と胃との境い目で胃の内容物の逆流を止めている食道下部括約筋が加齢によって機能低下することや、脂肪分の多い食事や暴飲暴食による胃酸過多、肥満・便秘等による腹圧の上昇などが主要なものと考えられています。実際、高齢者や肥満者に多く見られる病気です。ただし、ストレスが最大の原因とする見方もあり、精神面からの影響も無視できないようです。内科や消化器科での診察・治療が必要です。
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