高齢者がむせる原因と対策




高齢者がむせる原因と対策

高齢者になると、食べ物や飲み物を誤って気管に入れてしまい、むせることがしばしば起こるようになります。このような現象を嚥下(えんげ)障害といい、嚥下とは飲み下すことです。

● 加齢によって起こる嚥下障害

嚥下障害の兆しは、50代後半から60代前半にかけてすでに見られるようになります。その原因としては腫瘍や脳梗塞などの疾病も考えられますが、もっとも一般的な原因は、加齢によるのど(咽頭部)の変化です。のどの筋肉や組織が加齢とともに緊張を失い、気管の入り口(喉頭)を開閉する喉頭蓋の働きも鈍くなってくるようです。それまで、食べ物や飲み物を飲み込もうとすれば、まったく無意識の内に喉頭蓋がぴたっと閉じ、固形物でも液体でも異物の進入を防いでいました。しかし、何か別のことに気を取られながら飲食の動作をしたりすると、誤って気管の中に入ってしまうという思いがけない経験をするようになります。

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(C) 2017 よくある高齢者の病気(症状別)