高齢者の下痢から考えられる病気




高齢者の下痢から考えられる病気

下痢は、食べ過ぎや冷たい物の飲み過ぎ、腹部の冷え、人によっては牛乳・乳製品が体に合わないこと、飲酒、ストレスなどによっても日常的に発生します。これらは特定の病気とは無関係の体調不良による急性の下痢です。また、細菌・ウイルスの感染症でも急性の下痢を発症するものがたくさんありますが、その多くは発熱や腹痛・嘔吐を伴います。ここでは、そのような下痢のケースを除外し、下痢を主な症状とする病気や慢性の下痢の原因となる病気を紹介します。

なお、下痢の多くは数日内に止まる一過性のものですが、細菌・ウイルスの感染症では下痢症状が2週間程度継続する場合が少なくありません。そこで、医療現場では、2週間程度続いている下痢は急性の下痢と見なし、4週間以上続く下痢を「慢性の下痢」とします。

■過敏性腸症候群 【自覚症状】慢性の下痢。また、下痢と便秘が交互に現れ、腹痛・腹部の違和感を伴うことも。

過敏性腸症候群の下痢の直接的原因は大腸の機能異常によるものですが、その異常は、不安・緊張などの精神的ストレスや過労、不規則な生活、暴飲暴食などによる自律神経の異常に起因するとされています。いわゆる神経性下痢が中心になっていますので、病院で診察を受けるときは内科の扱いになりますが、治療ではストレス対策と生活改善が重要になります。また、下痢で水分が不足している場合は、水分補給に心掛けるとともに、スポーツドリンクやサプリメントでナトリウム・カリウムなどの補給も行いましょう。

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(C) 2017 よくある高齢者の病気(症状別)