高齢者の腹痛が続くとき
腹痛は、高齢者が病院を利用するもっとも代表的な症状のひとつですが、急性の強い痛みであることが多く、何日も続く慢性的な痛みは比較的少数派です。
高齢者の慢性的な腹痛で顕著なものは、がんとポリープです。大腸がんと大腸ポリープが代表的なものであり、大腸ポリープは大腸がんに進行する危険性があるため、がん検診で発見された場合、多くは内視鏡で切除します。一方、大腸がんの場合は、病変が大腸粘膜の浅い部分までである場合は内視鏡を使い、さらに進行している場合は開腹手術で切除します。
腹痛を伴う他の腹部のがんとしては、胃がん・膵がん・胆嚢がんなどがあります。胆嚢がんは、70歳以上の高齢者に多いがんです。大腸がんも含めて、これらのがんは進行してから初めて腹痛を感じます。従って、早期に発見するためには、がん検診を受けていなければなりません。
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