高齢者のアルコール依存症・禁酒
「酒は百薬の長」という名言は大変古めかしい言葉ですが、現代風に言えば、「適量の酒は百薬の長」と言うべきでしょう。適量の酒量は個人差が大きく、一概には言えませんが、自分の適量を知り、それを守って飲む限り、酒は健康的な暮らしと豊かな人生のパートナーになります。
しかし、最近では高齢者のアルコール依存症が増えていると言われます。アルコール依存症は、単なる酒好きではありません。麻薬・覚せい剤の依存症と同じく、薬物依存症の代表的なケースであり、その人の人格まで変えてしまいます。依存症から脱却するために禁酒しようとしても離脱症状(禁断症状)は苦しく、たとえ断酒に成功しても、再び飲酒に走る人が少なくないそうです。本人だけでなく、家族も苦しむことになり、家庭崩壊にもつながりかねません。もともと適量を心得ていたであろう高齢者が、なぜアルコール依存症に陥るのでしょうか。
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