現在問題となっている高齢者の過度の飲酒は、定年退職など仕事の第一線から退いた後に始まると言われています。それまでの仕事一筋の人生に終止符を打つことで、生きる目標を見失い、孤独感・喪失感・疎外感にさいなまれて酩酊の世界に逃避する、ということのようです。
人の人生は十人十色ですから、このようにひと括りにすることが正しいかどうか分かりませんが、多くの人がそうであるなら、仕事に代わる生き甲斐となるものを見出さない限り、アルコール依存症を克服することは難しいでしょう。現役の内に仕事以外の生き甲斐を見つけておくべきですが、リタイアしてからでも積極的に地域社会との交わりや新しい世界に飛び込んでいく努力が必要と思われます。