高齢者のヒートショック
■ヒートショックの健康への悪影響
ヒートショックとは、突然の大きな温度変化によって血圧が急激に上昇または下降する現象のことです。一般に、寒気や冷水の中に身を置くと血管が収縮して血圧が高くなり、暖気や温水の中では血管が拡張して血圧は低くなります。その温度変化が急である上に温度差が大きい場合には、血圧の変化が急激となり、心臓・血管などの循環器系に悪影響を及ぼす場合があります。
このヒートショックの悪影響については、かつては、小中学校のプールの授業で冷水による心臓への急な負担を掛けないことや、冬の外出時に寒気に触れて血管に負担を掛けないよう手袋や暖かい服装をすることなどに関心が払われてきました。しかし、現在では、主に高齢者が冬に心筋梗塞・脳卒中などを引き起こす要因として、屋内におけるヒートショックが問題視されています。
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