高齢者の膝の痛みから考えられる病気
■変形性膝関節症 【自覚症状】歩行・起立・しゃがむ・階段の昇り降りなどの動作で膝が痛い、膝がまっすぐに伸ばせない、正座ができないなど。膝の関節が腫れる、水がたまることも。
高齢者における変形性膝関節症は、大腿骨と脛骨の間にある膝の関節軟骨と半月板が加齢とともに変形(磨耗)することにより発症します。膝の関節軟骨と半月板は緩衝材の役割を担っていますが、それが機能しなくなることで大腿骨と脛骨が直接こすれ合うことになり、関節痛と炎症が起こります。また、炎症によって関節液が増加し、「膝に水がたまる」と言われる状態になります。
膝関節は、体重の負荷を最も受けやすい関節であり、しかも歩行と関係して酷使されやすいため、発症しやすいものと思われます。高齢者の関節痛のほとんどが変形性膝関節症であると言われています。
変形性膝関節症の治療は、通常、投薬療法とリハビリテーションで行いますが、悪化した場合には外科手術も必要となります。そうならないための予防と回復の自助努力として、適度な運動と筋力トレーニングで適性体重と下半身の筋力の維持・向上を図り、膝関節への負担を軽減させることが大切です。
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