高齢者の声枯れ(声のかすれ)から考えられる病気




高齢者の声枯れ(声のかすれ)から考えられる病気


■ 急性喉頭炎   【自覚症状】 声枯れ(声のかすれ)、乾いた咳、のどの異物感・乾燥感など。

喉頭は、のどの奥で食道へ続く咽頭(下咽頭)から前側に分岐し、気管につながっている部分です。喉頭の入り口には、飲食物を飲み込むときに気道を遮断する喉頭蓋があり、その内側に発声器官である襞状の声帯があります。

急性喉頭炎は、喉頭の粘膜が炎症を起こす病気です。声枯れは声帯の炎症によって引き起こされます。その原因としては、風邪のウイルスをはじめとする各種ウイルスの感染や、肺炎球菌などの細菌の感染が挙げられます。また、声の出し過ぎやアレルギー、たばこの煙のような刺激物の吸引によっても起こる場合があります。風邪のように早期に治癒する病気が原因のときは、喉頭炎による声枯れの症状もそれに合わせて治まります。しかし、喉頭粘膜の炎症が激しい場合には、発症から短時日で声が出なくなることもあります。急性喉頭炎の症状の重さは、その原因によってさまざまです。

急性喉頭炎を発症したときは、炎症部分の回復を阻害しないよう、のどを安静に保つことが大切です。そのために、できるだけ声を出さないように心掛け、咳が激しいときは、咳止め薬を服用して喉頭や気管の炎症を悪化させる咳を抑えることが必要です。また、症状緩和のためののどの乾燥対策としては、頻繁な水分摂取や蒸気の吸入が有効です。なお、症状が激しい場合や長引く場合は、ためらわず内科呼吸器科耳鼻咽喉科を受診してください。

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(C) 2017 よくある高齢者の病気(症状別)