高齢者の痰がからむときの対処法
痰は汚いものという意識から必ず吐き出そうとする人や、無理に強い咳をして吐き出そうとする人がいます。しかし、自分の痰はそのまま食道の方へ飲み込んでも、何ら害がありません。また、無理に強い咳をすると確実に気管の粘膜を痛め、新しい炎症を引き起こしたり、治りかけた炎症部分を悪化させたりすることになります。痰を吐き出したいときは、なるべく静かな咳で切るようにしましょう。
上記の風邪を除く呼吸器系疾患の場合は、それぞれの専門医による治療が必要ですが、単に痰や痰を伴う咳を何とかしたいというときは、市販の痰・咳に効く薬で治療するのがもっとも簡単な方法です。その際、粘り気のある痰、水様の痰など、痰の性質によって効く薬と効かない薬がありますので注意してください。また、常用したい場合は、長期間使用しても副作用がほとんどなく、薬効の強さと速さは新薬と変わらない漢方製剤が適しています。