高齢者の浮腫の原因と考えられる病気 -2




■慢性心不全 【症状】足・脚の浮腫、体重の増加。息切れ、動悸を感じることも。

心臓のポンプ機能が何らかの原因で低下することにより、全身の血流が滞り、酸欠状態になる病気です。その原因としては、心臓に栄養を補給する冠動脈や心臓の弁の障害、心臓の筋肉の感染症、その他様々なものが考えられます。
心臓を経由する血流は、〈大静脈〉から[ 右心房 ]に取り込まれ、[ 右心室 ]から〈肺動脈〉を経て[ 肺 ]に送られ、ガス交換の後、〈肺静脈〉を経て[ 左心房 ] に取り込まれ、[ 左心室 ]から〈大動脈〉へと送り出されます。上記の症状は代表的な自覚症状ですが、右心房・右心室に障害が発生した場合は全身の血流が滞って全身の体液が過剰となり、浮腫や体重増加を引き起こします。左心房・左心室の障害の場合は、肺の血流が滞って肺の中に体液が溜まり、息切れや動悸の原因となります。また、左右同時に障害を起こす場合もあります。
心不全が発作的な急性の場合は命にかかわる重大事ですが、多くの場合、病状は慢性的に進行します。しかも、動脈硬化や高血圧が発症要因になっている生活習慣病ですので、生活改善によって病状の改善も可能な病気です。慢性心不全の疑いがあるときは、循環器科または内科を受診してください。

トップページ

(C) 2017 よくある高齢者の病気(症状別)