寝たきり予防のための心掛け
この要介護者の統計から分かることは、まず、三大疾患と呼ばれるがん・脳卒中・心臓病の中では脳卒中が抜きん出て高い割合であり、がん・心臓病は罹患率が高くても寝たきり原因にはなりにくいという点です。また、脳卒中で寝たきりになるのは女性よりも男性に多いことが分かります。その他、骨折・転倒が5番目に入っている点が注目に値します。
以上のことから寝たきり予防の対策としては、第一に、食生活の改善によって脳卒中のリスクファクターである高脂肪・高カロリーの食事を避け、特に男性の場合は、飲酒は適量に、タバコは減煙・禁煙に努めましょう。これは、心臓病対策としても言えることです。
次に、骨折・転倒の予防として、運動機能を衰えさせないために、毎日よく歩くことと適度な運動で筋肉の減少と筋力の低下を防ぎ、カルシウムが豊富な食材やサプリメントの摂取で骨密度の低下を抑えるように心掛けましょう。これは、関節疾患の予防にもつながります。
また、自治体が行う健康診断を積極的に活用しましょう。現在では、多くの疾患の兆候を血液検査だけでも知ることことができます。また、自治体による認知症検査も普及しています。進行すると寝たきりになる病気は、早期発見・早期治療が大切です。