高齢者の不眠が続くとき -2




睡眠について多くの人が誤解していることは、睡眠時間の短いことが直ちに寝不足につながると考えている点です。仮になかなか寝付けなくて、ほとんど毎日4〜5時間程度しか眠れないとしても、いつも予定の起床時間に目が覚め、日中は体調や意識に何らの異常もなく元気に活動できるのであれば、それは寝不足には当たりません。人間が必要とする睡眠時間は個人差が非常に大きく、長い時間眠ることが必ずしも健康的というわけではありません。寝付きが悪くて入眠障害だと思えるのであれば就寝時間を遅くし、早朝覚醒の傾向がある場合は起床時間を早く設定した方が合理的かつ健康的です。

高齢者の睡眠で問題とすべきは中途覚醒と熟眠障害です。この症状は、一般に眠りが浅いことによって起こります。睡眠には、大きく分けて深い眠りの「レム睡眠」と浅い眠りの「ノンレム睡眠」があり、体力の回復や疲労の解消にとって特に大切なのがレム睡眠です。高齢者では、このレム睡眠の時間が短くなります。しかも、レム睡眠には4段階の眠りの深さがありますが、高齢者では比較的に浅いレム睡眠しか得られなくなるという傾向があります。そのため、睡眠中に目が覚めやすく、満足のゆく睡眠が取れないという状態になります。自分が不眠症ではないかと疑われるときは、睡眠障害の診療を専門とする精神科・神経科・心療内科などで相談してください。

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(C) 2017 よくある高齢者の病気(症状別)